手足のしびれはまずは整形外科へ、原因から治療まで解説|大阪市福島区海老江 林クリニック
2025.11.30「このしびれ…放っておいて大丈夫?」
「しびれがあるときは最初は整形外科で診てもらうもの?」
手足に現れるしびれの症状は、年齢や日々の生活習慣によって原因もさまざまです。そのまま放置していると、日常生活に支障をきたすおそれがあります。
本記事では、しびれによくある原因と、整形外科で相談すべきタイミング、そして治療の流れについて解説します。
この記事を読むとわかること
・手足のしびれの主な原因
・整形外科などで行われる検査・治療の内容
・自宅でできるセルフケアの方法
1. 【部位別】手足のしびれの主な原因と整形外科で多い症状
「しびれ」とひとことで言っても、首・腰・手首・ひじなど、部位ごとに原因は異なります。まずは考えられる原因を知っておくと、受診すべきかどうかの判断に役立ちます。

■首・肩からのしびれ|頸椎症と頸椎ヘルニア
加齢や姿勢の崩れなどによって首の骨が変形し、神経が刺激されると、腕や手にしびれが生じます。この状態を頸椎症(けいついしょう)といい、椎間板が飛び出して神経を圧迫するタイプを頸椎ヘルニアと呼びます。
スマートフォンを見る姿勢が長時間続くと悪化しやすく、肩こりと勘違いされることもあります。
■手首からのしびれ|手根管症候群
手首にある「手根管(しゅこんかん)」というトンネル状の空間で神経が圧迫され、親指から薬指にかけてしびれが出る症状を手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)といいます。
更年期の人や、家事・PC作業が多い人に起こりやすく、夜間や朝方にしびれが強くなる傾向があり、進行すると指が動かしにくくなるリスクもあります。
■ひじからのしびれ|尺骨神経障害
尺骨神経障害(しゃっこつしんけいしょうがい)では、ひじの内側を通る神経が圧迫されて、小指と薬指にしびれが続く症状が現れます。
デスクワークでひじをつく癖がある人や、スポーツ動作がきっかけになる人もいます。
■腰・お尻からのしびれ|坐骨神経痛と脊柱管狭窄症
腰の神経が刺激されると、お尻から脚にかけてしびれが広がります。
坐骨神経という太い神経が関係する痛みを坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)といい、背骨の中の神経の通り道が狭くなって起こるタイプを脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と呼びます。
歩いているとしびれて休むと楽になる「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」という症状が見られる人もいます。
■全身の疾患が関係するしびれ|糖尿病などによる末梢神経障害
末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい)では、糖尿病・アルコール・ビタミン不足などが関係し、左右対称に足先からしびれが広がる傾向があります。
整形外科だけでなく内科的な診断や観察が必要になるケースです。
2. こんな症状はすぐ受診を:しびれの整形外科での判断基準
整形外科を受診する目安として、以下のような状況を参考にしてください。
■【すぐ受診】突然の強いしびれ・麻痺・排尿障害がある
突然の強いしびれや麻痺、力が入らない、排尿障害を伴うときは、すぐに医師へ相談しましょう。
神経の障害や脳・脊髄の病気が隠れているおそれがあるため、早期の診断が重要です。
■【経過観察可】軽度で悪化傾向や生活への影響がない
軽いしびれがときどき出る程度なら、まず日常の姿勢を整えて、変化を観察してもよいでしょう。
ただし、徐々にしびれの範囲が広がる、痛みが強くなる、生活動作に影響が出るなどの場合は、受診を検討しましょう。
■整骨院・整体との違い:まずは整形外科での原因究明がおすすめ
筋肉の疲労や姿勢の崩れがおもな原因なら、ストレッチや姿勢調整で症状が軽くなる人もいます。
ただししびれが続くときは、まず医療機関で原因を見極めてもらうほうが確実です。
3. 整形外科で行うしびれの検査・治療の流れ
しびれの原因は一つとは限りません。正確に把握するため、整形外科では、症状の出方に応じて検査を組み合わせていきます。

■X線(レントゲン)・MRI・神経伝導検査など、原因を特定する検査
骨の変形や椎間板の状態は、X線撮影(レントゲン)やMRIで確認します。
末梢神経の状態をより詳しく知るために「神経伝導検査」を用いることもあります。
画像検査だけでなく、診察結果と合わせて総合的に判断します。
■薬物療法・ブロック注射・リハビリ指導など、しびれを和らげる主な治療法
治療には、痛みやしびれを和らげる薬、神経周囲の炎症を抑えるブロック注射、筋力や姿勢の改善を目的としたリハビリなどを組み合わせます。
生活習慣が関係しているケースなら、体の使い方や環境の見直しについての指導も行います。
■手術が必要なケースと判断基準
手術が必要になるのはごく一部です。しびれが強く日常生活に大きな支障が出ている人や、画像検査で神経への強い圧迫が確認された人が対象となります。
早めに受診したために手術をせずに済んだケースもあります。
4. 【自宅でできる】しびれのセルフケア・姿勢改善と再発防止のコツ
姿勢が原因のしびれでは、「姿勢を整えること」が最も基本的な対策になります。
長時間同じ姿勢を続けないよう心がけ、椅子の高さやモニターも負担をかけにくい位置に調整しましょう。
定期的に軽いストレッチの時間を設けて筋肉の緊張をほぐし、睡眠や食事のリズムを整えれば、再発予防につながります。
手足のしびれなら、大阪市福島区海老江の林クリニック
本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。
手足のしびれは原因が多岐にわたるため、まずは一緒にそれを究明していきましょう。当院では整形外科・リハビリテーション科を中心に、地域病院との連携も行いながら診療を進めています。野田阪神駅から徒歩圏で、近隣には駐車場もあり通院しやすい環境です。
気になる症状が続く際は、お気軽にご相談ください。