【2025年版】インフルエンザ予防のヒント|大阪市福島区海老江 林クリニック
2025.09.26「インフルエンザの流行状況はどうやって調べる?」
「予防接種でどの程度インフルエンザを予防できる?」
そんな疑問を感じたことはありませんか。毎年冬が近づいて空気が乾燥してくると、インフルエンザの流行が心配ですよね。特にコロナ禍以降は感染症対策全般への関心が高まっています。
この記事では、インフルエンザの最新の流行傾向から予防接種、日常生活での注意点までを解説します。
この記事を読むとわかること
・コロナ禍以降のインフルエンザ流行状況
・ワクチン接種の正しい目的・効果と助成制度
・家庭や職場でできる予防の工夫と発症時の対応
1. インフルエンザ流行の傾向と最新情報の入手方法
まずはインフルエンザに関する直近の動向や、医療機関での対応を確認しておきましょう。

■コロナ禍以降のインフルエンザ流行に関する全体的な傾向・状況
コロナ禍では、マスクや手指消毒の徹底により、一時的にインフルエンザの流行も大幅に抑えられました。
しかしコロナ禍が落ち着いた近年は、再びインフルエンザ感染が目立ちはじめています。例年では「11月頃から流行が始まり、1〜3月にピークを迎える」とされており、毎年早めに対策するのが有効です。
■自治体や団体・機関が発信する流行状況の定期チェックを
厚生労働省や大阪府・大阪市などの自治体では、毎週の流行状況を公開しています。
感染者が増えると学校や職場への影響も大きいため、気になるエリアの最新の流行レベルを定期的に確認しておくと役立ちます。
※参考:
2. インフルエンザの症状と受診の目安
では、インフルエンザと普通の風邪とは、どう見分ければいいのでしょうか。特に子どもや高齢者の場合は気をつけておきたい点がいくつかあります。
■風邪との違い|急な高熱と全身症状が特徴
インフルエンザは突然の高熱(38℃以上)に加え、強い倦怠感や関節・筋肉の痛みを伴うことが多いです。
一方、風邪は鼻水や喉の痛みから始まり、熱が出ても微熱程度である場合も少なくありません。
「症状の出方が急かどうか」「全身に強い影響があるかどうか」が、見分ける手がかりの1つです。疑わしいときは自己判断せず、医療機関で検査を受けましょう。
■早めに受診すべき症状|高熱・倦怠感・呼吸の異変など
インフルエンザは、特に小児や高齢者、持病を持つ方では重症化しやすいとされています。次のような症状がある場合は、できるだけ早めに医療機関を受診してください。
・38℃以上の高熱が続き、解熱剤で下がらない
・強い倦怠感や頭痛で日常生活に困難がある
・呼吸が苦しい、胸の痛みがある
・水分が取れず、ぐったりしている
※参考:大阪市「突然の病気やケガで困ったら」
■子どもに特有のリスク|熱性けいれんやインフルエンザ脳症
小児がインフルエンザにかかると、高熱からけいれんや意識障害を起こすなど、急速に重症化するリスクがあります。
特にインフルエンザ脳症は数日のうちに発症するケースも報告されています。意識がもうろうとしている、ぐったりしているなどの様子があれば、夜間や休日でも早めに相談・受診してください。
3. インフルエンザの予防接種について
つづいて、予防接種費用や時期について説明します。
■接種費用と助成制度(高齢者向けなど)
インフルエンザワクチンは任意接種(自己負担が基本の予防接種)ですが、自治体によって対象者に限り一部費用を助成する制度があります。例えば、大阪市では高齢者を対象とした一部助成の制度があります。
また、職場や所属する業界団体・健康保険組合が一部を負担するケースもあります。勤務先で調べてみるのをおすすめします。
■接種の推奨タイミングと効果の持続期間
インフルエンザの予防接種は、効果が現れるまでに2週間程度かかるとされており、約5カ月間効果が持続します。
流行期に備えるには、「10月から12月上旬まで」の接種が望ましいといえるでしょう。
■ワクチンの主目的は重症化予防、接種後も基本対策は忘れずに
誤解されがちですが、感染症は、感染後の発症リスク低減と重症化防止が主な目的です。感染そのものの予防効果は限定的であるとされています。
「ワクチンを打ったから大丈夫」と油断せず、接種後も手洗いやうがいなど、基本の感染対策を怠らないようにしましょう。
4. 日常生活でできるインフルエンザ予防法
生活習慣の積み重ねも感染予防に効果的です。どんなことに気をつければ良いのでしょうか。

■基本は、マスク・手洗いの徹底・定期的な換気
マスクの着用は飛沫の拡散を防ぎます。手洗いはせっけんでもみ洗いのうえ流水15秒以上のすすぎを習慣づけ、アルコール消毒も補助的に活用しましょう。定期的な換気も有効です。
■湿度管理や共用物の消毒など、家庭や職場でできる工夫
ほかにも、次のような小さな工夫で感染リスクを下げられます。
・加湿器を用いて湿度を50〜60%に保つ
・共用する物品(ドアノブ・リモコンなど)の消毒
また、規則正しい生活やバランスのとれた食事など、基本的な健康管理も大切です。
■もしも発症してしまったら…看病や共同生活による感染拡大防止策
感染してしまったら、本人はできるだけ個室で安静にし、家族はマスクを着用のうえ看病にあたりましょう。
使用したティッシュやマスクは、すぐに袋に入れて廃棄すると良いでしょう。
インフルエンザ予防と受診なら、大阪市福島区海老江の林クリニック
本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。
当院は、内科のほか小児科も擁し、高齢者医療にも積極的に取り組んでいます。毎年多くのインフルエンザの検査や治療にあたっています。予防接種についてもぜひご相談ください。