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ノロ流行に備える!嘔吐・下痢の対処と感染対策|大阪市福島区海老江 林クリニック

2025.11.30

「急に子どもが2回嘔吐したけど、すぐに病院へ急ぐべき?」

「ノロウイルスっぽい症状が夜中や休日に出たら、どうすればいい?」

急な嘔吐や吐き気には、本人はもちろん看病する家族も不安になりますよね。ノロウイルスなどの感染性胃腸炎には、乳幼児から高齢者まで幅広い年代で注意が必要です。

この記事では、嘔吐や下痢が起きたときの初期対応と受診の目安、家庭や施設での対処法について解説します。

この記事を読むとわかること

・嘔吐・下痢の症状を見極めるポイント

・自宅でできる応急処置と注意点

・夜間・休日で不安を感じたときの相談先

・保育園・学校・飲食店などでの感染対策

1. 【初期対応】嘔吐・下痢が起きたら…慌てずに実践する3ステップ

突然の嘔吐は衝撃的で、慌ててしまう人も多いでしょう。まずは落ち着いて症状を確認することが重要です。

■1.落ち着いてチェック!:受診の目安となる症状の3つのポイント

嘔吐に直面したら、まずは落ち着いて症状を観察しましょう。

嘔吐や下痢の回数、発熱や腹痛の有無、水分がどれくらい摂れているかの3点をチェックしてください。おしっこの回数が極端に少なければ、脱水のサインかもしれません。

※あわせて読む:突然の嘔吐・下痢はノロ?注意すべき4つのケース|大阪市福島区海老江 林クリニック

■2.自宅でできる応急処置:水分補給と市販薬の注意点

応急処置では、経口補水液や水を少しずつ与えます。一度に多く飲ませるのは避けてください。

嘔吐後は胃を休ませるため、1〜2時間は飲食を控えます。再び食事を始めるときは、おかゆやうどんなど消化の良いものから始めるのがおすすめです。

また、市販の整腸剤や解熱剤も自己判断で使うより医師に相談してから服用する方が安心です。

■3.家族内感染を防ぐ:家庭で実践したい簡易対策リスト

特に冬場の感染ピーク期は、家族内感染を防ぐために普段から以下のような対策を心がけましょう。

・タオル・コップ・食器を共有しない

・ドアノブやトイレのレバー、リモコンなども次亜塩素酸ナトリウムで消毒する

・こまめに換気する

もし家庭内で複数人が同時に発症した場合は、かかりつけ医にご相談ください。

※あわせて読む:かかりつけ内科を選ぶ4つのヒント|大阪市福島区海老江 林クリニック

2. 【夜間・休日】「救急に行くべきか」迷ったときの判断基準・相談先

夜間や休日に救急に行くべきかどうか迷ったときは、以下を目安に判断しましょう。

■受診を急いだほうがいいケースや症状

水分がほとんど摂れず脱水が進んでいる、高熱が出ている、意識がもうろうとしている、けいれんや強い腹痛があるといった場合は、迷わず医療機関を受診してください。

乳幼児や高齢者、持病のある方が急に体調を崩したときも同様です。

発症者が子どもで、なおかつ土曜日の日中であれば、以下の記事も参考にしてください。

※あわせて読む:小児科土曜診療ガイド:予防接種や健診など|大阪市福島区海老江 林クリニック

■夜間・休日の相談先:#7119や小児救急電話相談(#8000)

「救急安心センターおおさか」は、携帯・固定電話とも「#7119」または「06-6582-7119」です。

また、子どもの症状については「#8000(小児救急電話相談)」でも相談可能です。

大阪市の急病診療所は、福島区からは「西九条休日急病診療所(此花区)」「中央急病診療所(西区)」が比較的近くにあります。

参考:大阪市 休日・夜間急病診療所(内科、小児科、眼科、耳鼻咽喉科)、休日・夜間緊急歯科診療所

3. 【集団感染防止】施設・店舗・学校で嘔吐が発生したときの対処法

集団生活の場で嘔吐が起きたときは、感染をさらに広げないよう、早めに対応しなければなりません。ここではその方法を説明します。

■嘔吐物の正しい処理手順:感染を広げないための消毒方法

まず、マスクと手袋、使い捨てエプロンなどを着用してください。

嘔吐物を乾燥させないようペーパータオルなどで覆い、その上からキッチン用漂白剤などの塩素系消毒液(0.1%濃度)でしっかり拭き取ります。

処理が終わったら石けんで手をよく洗い、部屋の換気をしましょう。

■保育園・飲食店などの報告義務と感染拡大防止策

保育園や学校で園児・児童の集団嘔吐が発生した場合は、園医や保健所に連絡し、一時的な登園・登校停止などの措置を相談します。

飲食店や介護施設でスタッフに嘔吐症状が出た場合は、その時点で営業を一時中止し、保健所(大阪市福島区では「保健福祉センター」)に相談してください。

利用客や入居者が嘔吐した場合も、先に説明した方法で落ち着いて処理し、専門業者による清掃や除菌作業を検討しましょう。

いざというときに備えて、普段から清掃手順や報告体制を整えておくのがポイントです。

※参考:大阪市福島区「保険福祉センター」

4. 症状が軽くても心配なときは

最後に、症状が軽くても注意が必要なケースと対策について補足します。

■乳幼児や高齢者がいる家庭では特に対策・警戒を

症状が軽くても、乳幼児や高齢者は慎重な様子見が必要です。本人の体調が落ち着くまで外出や登園を控え、様子を見てかかりつけ医に相談しましょう。

ノロウイルスは、症状が治まった後も平均で2週間前後、長い例だと4週間以上、体内から排出され続けます。通勤や登園は体調が安定してからにし、再開時期は職場や園の指示に従ってください。

■地域の流行状況は大阪府「感染性胃腸炎情報」ページで確認

地域全体の流行状況は、大阪府感染症情報センターの「感染性胃腸炎情報」で確認できます。予防や対策に活用してください。

※参考:

大阪府感染症情報センター「感染性胃腸炎の発生状況」

大阪市「感染症発生動向調査」

嘔吐・下痢症状の相談は、大阪市福島区海老江の林クリニック

本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。

当院は、内科・小児科・整形外科を併設し、発熱や嘔吐などの胃腸炎症状にも幅広く対応しています。「症状は軽いけれど心配」「家族にうつらないか気になる」など、不安なときはどうぞお気軽にご相談ください。

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