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初めての成長・発達相談:小児科に伝えることリスト|大阪市福島区海老江 林クリニック

2025.10.27

「うちの子、ことばが遅いかも…このままで大丈夫?」

「家と園とでは様子が違っていて心配。まずはどこに相談したらいい?」

子どもの成長や発達に関して心配をしているものの、具体的にはどう動けばよいのか迷っている保護者は多いのではないでしょうか。家庭だけで抱え込まず、ぜひ一度外部へ相談してみてください。

本記事では、成長・発達相談のきっかけとなるよくある困りごとのほか、利用できる相談先や、小児科で対応できることなどを詳しく解説します。

この記事を読むとわかること

・成長・発達の気がかり4選

・大阪市福島区および近隣エリアの相談先

・初めての相談に向けた準備チェック

1.  保護者が気になる、成長・発達相談のきっかけ:4つの気がかり

まずは子どもの、成長・発達相談のきっかけとなる、4つの「気がかりを紹介します。

■発達の気がかり①言葉・コミュニケーション(発語・視線など)

しゃべり始める月齢になると、言葉やコミュニケーションの成長が気になりがちです。

月齢・個人差はありますが、「呼びかけへの反応が弱い」「ジェスチャー中心で言葉が増えない」「視線が合いにくい」などは、日常生活の中でも気づきやすいポイントです。

■発達の気がかり②行動・落ち着き(席に座れない、順番を待てないなど)

また、「席に座っていられない」「順番を待つのが難しい」「思い立ったらもう動いている」タイプの子は、周囲の環境を調整すると行動が変わるケースもあります。

例えば、見通しを立てやすくする・ルールを書き出して見える化する、などの工夫を取り入れるのです。叱る前にこうした方法を取り入れてみると、支援方法の糸口が見つかることがあります。

■発達の気がかり③感覚過敏・身体の使い方(音・光、衣類の苦手など)

音や光に敏感または鈍感な子、特定の衣類の感触が苦手な子、筆圧が極端な子などは、感覚の特性が影響している可能性があります。

こちらも、物・道具の選び方や座る位置の調整などを、家庭で試してみるのも一案です。

■発達の気がかり④集団行動・対人関係(距離感、役割・指示の理解など)

園や学校での集団生活が始まると、また別の面が浮き彫りになるかもしれません。

友だちとの距離感、集団の中での役割の理解、指示の受け取り方は、個人によってできること・できないことの差が出やすいです。

2. 大阪市福島区、および近隣エリアで利用できる成長・発達相談先

当院の立地する大阪市福島区や、市内エリアにある相談先をまとめました。

■福島区役所 保健福祉センター

大阪市の各区役所内にある「保健福祉センター」には、子育て専門の相談窓口があります。

具体的には、乳幼児健診後のフォロー、発達相談、保健師・心理職の面談などを通じて、家庭生活のアドバイスや、必要に応じた専門機関への案内が受けられます。

※参考:大阪市「各区役所・保健福祉センターの所在地・電話番号・アクセス」

■ 子ども・子育てプラザ(児童館)や地域の子育てひろば

一般的に「児童館」と呼ばれる施設は、大阪市内では主に「子ども・子育てプラザ」と名づけられています。

遊びや関わりの中で、さりげなく様子を見つつ、専門家である職員からのアドバイスをもらえることがあります。また、保護者同士の情報交換もヒントになるでしょう。

※参考:大阪市24区子ども・子育てプラザ

■ クレオ大阪 子育て館(大阪市立男女共同参画センター 子育て館)

大阪市北区の天神橋筋六丁目駅近くにある子育て支援拠点です。

大阪市在住の子どもの保護者を対象に、子育てに関する相談を受け付けています。

電話のほか、対面で臨床心理士や児童精神科医など専門家に相談が可能(事前予約制)。講座や子育て関連イベントも随時開催されています。

※参考:クレオ大阪子育て館

■ 学校のスクールカウンセラー

各学校にはスクールカウンセラーが配置されており、保護者相談の機会も定期的に設けられています。

学校で配布される案内プリントなどから、日程や予約方法を確認してみましょう。

3.子どもの成長・発達相談の最初の窓口になる小児科の役割

 医療は「診断の場」と思われがちですが、困りごとを整理し、必要に応じて別の専門機関へつなぐ「ハブ」の役割も担っています。

■ 小児科は成長・発達相談の“最初の窓口”

まず相談できるのが、かかりつけの小児科です。

生活リズムや体の状態をチェックしつつ、家庭や園・学校での様子を聞き取りながら行動の特徴を確認します。必要に応じて環境調整や家庭でできる工夫についてアドバイスします。

また、心理検査や専門機関への紹介状を書くなど、橋渡しの役割も担います。

■児童精神科・心療内科との違い

一方、児童精神科は子どもの「発達や行動の特性」を中心に、心療内科は「ストレスなど心身の不調」を診る診療科です。

■小児神経科との違い

小児神経科は、てんかんやけいれん、運動の発達など脳や神経の発達を専門とする診療科で、行動・情緒面をみる児童精神科や心療内科とは異なります。

いずれも初診は紹介制である場合が多く、まずはかかりつけの小児科医師が一時窓口となるケースが多いです。

4. 初めての発達相談で安心!医師に伝えるための準備チェックリスト

はじめて外部に成長や発達の相談をするときは、医師や相談員が全体の様子を把握しやすいよう、日常の情報を少し整理しておくと安心です。

以下の項目をメモにまとめておくと、聞き漏れや伝え忘れを防げるでしょう。

・気になる様子 [いつ・どこで・誰と・どんなことが起きたか、起こる頻度、動画など]

・成育歴 [妊娠・出産・健診の記録、これまでの病気や、現在の服用中の薬]

・現在困っていること [ことば・行動・感覚・学習・生活リズムなど]

・園や学校の記録 [連絡帳、先生からのコメント、本人の作品や日記など]

・家族のサポート体制や、他に利用している地域の支援サービス

子どもへの支援は、始めるのが早いほど、その後の選択肢を広げます。

「できないこと・困ること」を減らせば、本人の家庭や集団生活の中でのストレスが和らぎ、自己肯定感を育むことにつながるでしょう。

子どもの発達・成長相談なら、大阪市福島区海老江の林クリニック

本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。

当院は、小児科クリニックとして地域の園や小学校とも連携しています。

「ちょっと気になること」があれば、家庭だけで抱え込んだままにせず、ぜひ一度ご相談ください。

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