「風邪かな?」診察時に伝えるとよい項目リスト|大阪市福島区海老江 林クリニック
2025.07.31
「夏なのに喉が痛い…これって風邪?それとも別の感染症?」
「エアコンの効いた部屋にいたら、子どもが咳をし始めた…冷房が原因?」
「子どもが急に熱を出した…もしかしてインフルエンザ?」
風邪は季節を問わず誰もがかかる身近な病気ですが、症状の重さや見極めは意外と難しいものです。特に「夏風邪」は、判断に迷うことが多いのではないでしょうか。
この記事では、風邪と夏風邪の違いや注意すべき症状、受診の目安、内科での対応について解説します。
この記事を読むとわかること
- 風邪と夏風邪の原因・症状の違いや注意点
- 内科で受ける診察・検査の種類
- 初診で医師に伝えるべき項目リスト
1.季節を問わず注意したい「風邪」の基本知識
風邪は一年中誰にでも起こりうる、最も身近な健康トラブルです。代表的な症状と併せ、医療機関での対応範囲と自己判断の限界について解説します。
風邪とは?原因と代表的な症状
風邪は一般的にウイルス(ライノウイルスやコロナウイルスなど)による上気道感染症です。上気道とは、呼吸器系のうち鼻腔、咽頭、喉頭などを指します。
主な症状は、のどの痛み・鼻水・咳・発熱・頭痛・倦怠感です。1〜2週間で自然軽快するケースもあるものの、症状の程度や経過には個人差があります。
内科での対応範囲
内科では、問診や視診・聴診を通じて程度を判断し、必要であれば解熱鎮痛薬、咳止め、痰切り薬などの処方を薬局へ指示します。
また「症状が長引く」「呼吸が苦しい」「高熱が続く」などの場合には、より詳しい専門医(呼吸器内科・耳鼻科など)の受診へつなぐこともあります。
自己判断の注意点
「ただの風邪だろう」と思っていたら、実はインフルエンザやRSウイルスに感染していた、という例は少なくありません。まれに肺炎が潜んでいることもあり、自己判断には注意が必要です。
特に高齢者や子ども、持病がある人は症状が悪化しやすいため、気になる症状があれば早めに受診しましょう。
2.夏風邪の特徴と注意点
夏場には通常の風邪とは異なる特徴をもつ「夏風邪」が流行します。他の時期の風邪との違いは、どんな点にあるのでしょうか。

「夏風邪」と「通常の風邪」の違いとは?
夏風邪には、アデノウイルスによる「プール熱(咽頭結膜熱)」やコクサッキーウイルスによる「ヘルパンギーナ」などが含まれます。一般的に、夏風邪ではだるさや胃腸症状を伴うことが多いとされています。
一方、肌寒い季節の風邪はコロナウイルスやライノウイルスなどが原因である場合が多く、空気が乾燥気味であるために感染が広がりやすいという特徴があります。
夏風邪とインフルエンザ・RSウイルスの違い
インフルエンザやRSウイルス感染症は発熱や全身倦怠感、呼吸器の異変の出現が早く、重症化しやすいのが特徴です。インフルエンザは例年冬場がピークですが、近年、RSウイルスは流行時期が早まっており、初夏から夏にかけても注意が必要です。
これらへの感染を疑う場合、キットを利用した迅速検査やPCR検査が必要です。
子ども・高齢者の重症化リスク
免疫機能が未熟な子どもや低下していく高齢者は、症状に気づきにくく重症化しやすい傾向があります。
初期段階では、十分な水分補給と休養が必要です。熱や呼吸の乱れ、ぐったり感が出た場合には、早めに診察を受けましょう。
予防策としては、世代を問わず、寒い時期と同様、手洗い・うがい・換気・マスクなどの習慣が基本です。
3. 内科医が診察・検査で見極めているポイント
ここでは、内科での風邪症状の診察ポイントを解説します。
内科で実施する検査と診断
内科では、個別の診察のあと、以下のような検査を行うことがあります。
- 迅速検査:インフルエンザ、溶連菌、RSウイルスなどの原因を判定
- 血液検査:血液を採取して白血球数を確認し、細菌感染の有無を推定
- 胸部X線撮影:肺炎や気道感染を疑う場合に実施
- 酸素飽和度測定:呼吸状態を評価し、低酸素症を早期発見
医院では、これらを総合して、ウイルス性か細菌性か、合併症があるかどうかなどを判断しています。
初診で医師に伝えるべき項目リスト
以下の情報を簡潔にまとめておくと、診断がスムーズです。
- 症状の始まった日時と経過(例:○日前から咳が出始めた)
- 現在の主な症状(喉の痛み・咳・発熱・鼻水・倦怠感など)
- 熱の有無と最高体温、その持続期間
- 食欲・睡眠・排便・水分摂取の状態
- 市販薬などの履歴(使用薬と服用開始日)
- 家族や職場で同様や似た状況が起こっていないか
- 持病の有無や現在治療中の病気・服薬内容
- 予防接種の有無
4.家庭でできる予防策・体調管理
特に夏場の風邪では、空気が乾燥するとウイルスが漂いやすい環境になるため、冷房による乾燥対策が重要です。1〜2時間に一度の換気、こまめな手洗いを心がけましょう。
栄養バランスの取れた食事と十分な睡眠で、感染症にかかりにくい体調を保ちましょう。
また家庭内感染が懸念されるときは、タオルやコップ類の共用禁止やマスク着用などで感染リスクを下げてください。
風邪症状が気になったら、大阪市福島区海老江の内科・林クリニック
本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。
当院では内科だけでなく、小児科も含め4つの診療科を展開し、小さなお子さまから高齢の方まで安心して通える体制を整えています。風邪かな?と 感じたら、早めに当院までご相談ください。