整形外科を受診すべき症状とは?治療内容も紹介|大阪市福島区海老江 林クリニック
2025.08.29「階段の上り下りがつらいけど、年齢のせい…?」
「朝起きた瞬間から、肩に激痛が走って思うように腕が動かせない」
肩や腰、膝、手足の痛みやしびれなど、私たちの身近に起こる運動器の不調。
年齢やライフスタイルによって生じやすく、「何科に行けばよいか迷う」ケースも多くあります。これらは主に、整形外科の対象となる症状です。
本記事では、整形外科と形成外科・美容外科との違いや、日常的な症状の対応例、受診先を選ぶ際のポイントを紹介します。
この記事を読むとわかること
・整形外科の対象領域と、整形外科・美容外科との違い
・肩こり・腰痛・膝の痛みなど身近な症状への整形外科での対応
・内科や皮膚科なども併設したかかりつけ医を持つメリット
1. 整形外科とは
外科の中には、実際にはさまざまな種類があります。どのような領域なのかわかりにくい診療科もあるのではないでしょうか。

■整形外科とは?定義と対象領域
整形外科は、骨・関節・筋肉・神経などの「運動器」の障害を診る診療科です。
具体的には、肩こり・腰痛・膝痛、四十肩、骨折、関節リウマチ、スポーツ外傷、神経の圧迫によるしびれなど、動作に関わる部位のケガや慢性的な痛み、加齢変化などが対象です。
また、ギプスや装具による治療のほか、リハビリテーション科と連携して運動機能の改善を図る点も特徴です。
■形成外科・美容外科との違い
響きが似ていることから、整形外科を形成外科と間違えられることがあります。
運動器を対象とする整形外科に対し、形成外科は「体の表面(皮膚・皮下組織など)の形と機能を整える科」です。例えば、やけどの傷あとや皮膚のできものの治療などは形成外科の領域です。
一方、美容外科は見た目をよくすることが目的で、自費診療が中心です。整形外科は医学的な治療が有効な部位の改善により、「歩行・起き上がり・階段昇降などのシーンで思い通りに動ける体を取り戻す科」です。
■医療目的と美容目的の区別の目安は?
整形外科に「見た目が気になる」と来院されるケースもあります。
一例として、外反母趾や指の変形、側弯(そくわん)症などがあります。これらは痛みや機能障害の有無にかかわらず、外見上の悩みも、相談のきっかけの一つとなります。
医師の判断により保険適用の対象になるかどうかが決まるため、不安な方は早めに相談してみましょう。
2. 身近な症状と整形外科での対応例
ここからは、整形外科で対応する代表的な症状とその治療法を紹介します。
■肩こり・四十肩(五十肩)
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、運動不足などが一因で、肩や首まわりの筋肉が緊張し、慢性的な肩こりが起こります。
一方、四十肩・五十肩は加齢によって肩関節が固まり、腕が上がらなくなる状態です。
整形外科では画像診断を行い、湿布や内服薬、運動療法、注射などで治療を進めます。
■腰痛・ぎっくり腰・坐骨神経痛
慢性腰痛の多くは、姿勢や筋力の低下、椎間板や関節の変化が原因で起こります。急な動作で発症する「ぎっくり腰」も、整形外科が診る代表的な疾患です。
また、坐骨神経痛は腰から脚にかけて広がる痛みやしびれで、腰椎椎間板ヘルニアなどが原因となるケースもあります。
これらの治療には、安静やコルセット装着のほか、薬物療法や神経ブロック注射などが用いられます。
■膝の痛み・変形性膝関節症
加齢や肥満により、膝の軟骨がすり減って炎症や痛みが生じるのが「変形性膝(しつ)関節症」です。
整形外科では、X線での確認後、具体的な治療法を提案します。進行具合によっては、人工関節置換術を検討することもあります。
■骨折・打撲・捻挫などの外傷
転倒や事故・スポーツによって骨折や打撲、捻挫を負った場合も、整形外科が対応します。
固定・整復(元の位置に戻す処置)・手術の有無の判断、リハビリテーションプランの提案など、ケガからの回復をトータルでサポートします。
■手指のこわばり・関節リウマチ
関節リウマチは、関節の炎症により腫れや痛み、変形が進行する病気です。30〜50代の女性に多く、朝のこわばりが続くのが特徴です。
血液検査や画像診断によって早めに発見し、薬によって炎症をコントロールしたり、関節の変形を予防したりする必要があります。
3. かかりつけの整形外科があるとなぜ安心か
内科や眼科・耳鼻科のように、かかりつけの整形外科を持つのがおすすめです。その理由を説明しましょう。

■継続的に経過をみてもらえると安心
痛みの強さや動きにくさは日々変化しますが、かかりつけの整形外科医がいれば、症状の変化や体質をふまえた診療が可能です。
医療機関側で年齢・病歴・生活環境への理解を深められると、関節の変形予防やリハビリ指導など、将来を見据えたケアにもつながります。
■医療機関が他の診療科目を併設していると何に役立つか
また、複数の診療科が同じ施設内にあれば、症状に応じた連携がスムーズになり、受診回数や移動の負担を減らせる可能性があります。
✔内科:糖尿病や骨粗しょう症、神経障害などの基礎疾患管理
✔皮膚科:外傷後の皮膚症状(皮膚の感染症や湿疹など)の診察・処置
✔高齢者医療:持病や合併症予防に配慮した治療法と、生活機能回復の両立を支援
かかりつけ医が複数の診療科を備えていれば、忙しい日常の中で家族全体の健康管理をワンストップで相談できるため、生活の利便性も高まる可能性が高いです。
整形外科への相談も、大阪市福島区海老江の林クリニック
本記事は、大阪市福島区海老江にある「林クリニック」林為仁医師の監修のもと作成されています。
当院の診療科目は、整形外科のほか、皮膚科・内科・小児科で、高齢者医療にも対応し、地域の家族全員の健康を支えています。肩や腰、膝の痛み、手足のしびれ、外傷後の処置などでお悩みの方は、ぜひご相談ください。